8月の日本酒おすすめ8選|お酒のプロが高評価した日本酒ランキング
この記事の要点
トップソムリエを含むお酒のプロが高評価した8月の日本酒8選。東一、若波、天美、奈良萬、日輪田、ちえびじん、磯自慢、鍋島を、JC BLICUによる評価、詳しいテイスティングノート、おすすめの飲み方、料理とのペアリングとともにランキング形式で紹介します。
8月にJapan Cellarがレビューした日本酒の中から、評価の高かった8本をランキング形式で紹介します。
Japan Cellarでは、トップソムリエを含むお酒のプロ3名が、Balance(バランス)・Length(余韻)・Intensity(強さ)・Complexity(複雑さ)・Uniqueness(個性)の5項目からなる独自の評価基準「JC BLICU」を用いて、お酒を客観的に評価しています。
今回は、燗で楽しみたい旨味豊かな純米酒から、華やかで繊細なタイプ、完成度の高い大吟醸まで、幅広いスタイルの日本酒がランクイン。さらに、1位タイの2本はいずれもJapan Cellar Point 95.7点を獲得するなど、非常に高レベルな月となりました。
それぞれの評価、詳しいテイスティングノート、おすすめの飲み方、料理とのペアリングとともに紹介します。
8位 東一 山田錦純米酒|Japan Cellar Point 91.5

評価のポイント
余韻9.0、強さ8.5と高評価。フルボディーの酒質と長い余韻という特徴が、評価にも表れています。
山田錦で造られた純米酒。やや辛口で、濃醇な旨味を楽しめる正統派の一本です。
テイスティングノート
ナツメグやクルミとともに、軽く熟成したパルミジャーノを主体としたセイバリーで香ばしい香り。その奥には、バナナタルトを思わせるニュアンスも感じられます。
スパイシーな甘みを伴った力強い味わいを、香ばしい旨味が支えます。太く溶け込んだ酸が全体のバランスを整え、長い余韻へと続くクラシックな純米スタイルです。
おすすめの飲み方・ペアリング
濃醇な旨味を引き出す、ぬる燗がおすすめです。
サンマの塩焼き、里芋と舞茸の揚げ出し、ドライエージングビーフのロースト、焼きナスとひよこ豆のスパイスフムスなどと好相性。冷たい前菜からメインの肉料理まで、幅広い料理と楽しめます。
5位タイ 若波 純米大吟醸|Japan Cellar Point 91.7

評価のポイント
バランス8.8、余韻8.7と高評価。口に含んだ瞬間から余韻まで、多層的な要素の調和と変化を楽しめる一本です。
山田錦で造られた低アルコールの純米大吟醸。すっきりとしたフルーティーな味わいが特徴です。
テイスティングノート
もぎたてのメロンやスイカを思わせる、みずみずしい香り。綿あめのような甘やかなニュアンスに、フェンネルのタッチが爽快感を添え、石清水のようにピュアで清らかな香りを形づくります。
フルーティーな甘みから始まり、溌剌とした酸が引き締めるシャープなフィニッシュへと美しく移行。程よく抑制された風味とキレのよさが、軽快な飲み口を生み出します。
おすすめの飲み方・ペアリング
冷酒がおすすめです。
カニ身とレンコンのはさみ揚げ、甘エビの昆布締め、ヤリイカのセビーチェ、アスパラガスとリンゴのタルタルなどと好相性。シーフードの前菜や、素材そのものの味わいを繊細に楽しむ料理と合わせたい一本です。
5位タイ 天美 純米吟醸(火当て)|Japan Cellar Point 91.7

評価のポイント
個性9.0、複雑さ8.8と高評価。味と香りを構成する要素の多様さが特徴です。
山田錦で造られた低アルコールの純米吟醸。やや辛口で、爽やかですっきりとした飲み口です。
テイスティングノート
紅玉りんご、特にその芯を思わせる、みずみずしくフレッシュな香り。そこにバニラビーンズ、白胡麻や白玉を思わせる柔らかな香りが重なります。
口に含み、温度がゆっくりと上がるにつれて、白玉や米の甘みなど、どこか和菓子を思わせるニュアンスへと変化します。
酸は比較的高めで、ふくらみのある優しい甘みをきれいに引き締めます。余韻は重たさを残さず、柔らかな酸とともにすっと切れていきます。
おすすめの飲み方・ペアリング
冷酒がおすすめです。
小鮎の山椒煮、豚しゃぶのゴマダレ、蓮根のポタージュスープ、富士山サーモンのミキュイ エストラゴンのクリームソースなどと好相性。料理を邪魔しないクリーンな酒質で、幅広い料理と楽しめます。
5位タイ 奈良萬 無ろ過瓶火入れ 純米酒|Japan Cellar Point 91.7

評価のポイント
余韻8.7、強さと個性がそれぞれ8.5と高評価。米の豊かな旨味が余韻までしっかりと感じられる、個性的な一本です。
五百万石で造られた純米酒。やや辛口で、濃醇な旨味を楽しめます。
テイスティングノート
穏やかでふくよかな香り立ち。熟したメロンや和梨の果実香に、白新粉や蒸した米の柔らかなニュアンスが重なります。
口当たりは丸みがあり、豊かな旨味と無ろ過らしい厚みが広がります。穏やかな酸が全体を引き締め、余韻には米の甘みを残しながら滑らかに収束します。
温度を上げることで、旨味がさらに際立ちます。
おすすめの飲み方・ペアリング
ぬる燗がおすすめです。
さわらの西京焼き、鶏の塩こうじ焼き、ホタテとキノコのバターソテー、豚肩ロースの香草焼きなどと好相性。旨味豊かな料理と合わせることで、料理と日本酒の旨味の調和を楽しめます。
4位 日輪田 生もと純米酒|Japan Cellar Point 93.0

評価のポイント
バランス9.0、複雑さ8.7と高評価。多層的な香りの要素が調和した、骨太で濃醇な一本です。
伝統的な生酛造りで造られた純米酒。やや辛口で、まろやかで濃醇な飲み口が特徴です。
テイスティングノート
米由来の甘い香りに、アカシアやスイカズラを思わせる華やかさと、ヨーグルトのような乳酸のニュアンスが重なります。
口当たりはふくよかで、しっかりとしたボリューム感。力強いアルコール感と飲みごたえを備えた、骨太な味わいです。
おすすめの飲み方・ペアリング
ぬる燗で楽しみたい一本です。
豚肉の味噌漬け焼き、アユの塩焼き 蓼酢添え、豚肉のバスク風煮込み、帆立とキノコのバターソテーなどと好相性。しっかりしたメイン料理や、味にアクセントのある料理にも負けない力強さがあります。
3位 ちえびじん 純米酒|Japan Cellar Point 93.0

評価のポイント
バランス9.2、余韻と複雑さがそれぞれ8.7と高評価。複雑で多彩な香りの要素を、見事に調和させています。
山田錦で造られた低アルコールの純米酒。やや辛口で、すっきりとした飲み口と華やかな香りを楽しめます。
テイスティングノート
華やかで親しみやすい香り。メロン、バナナ、洋梨など幅広い果実の香りが感じられ、それぞれがきれいにまとまっています。
道明寺粉のような甘さと香ばしさを感じるニュアンスに、わずかに檜を思わせる清涼感が加わり、香り全体に軽やかさを与えます。
口当たりは丸みがあり繊細。まっすぐな酸味が味わいに張りを与え、穏やかな米本来の甘みと美しく調和します。
おすすめの飲み方・ペアリング
冷酒がおすすめです。
タイの薄造り、そらまめのすり流し、タコのアヒージョ、ホワイトアスパラガスのオランデーズなどと好相性。素材の旨味を生かした繊細な料理と楽しみたい一本です。
1位タイ 磯自慢 大吟醸 山田錦45|Japan Cellar Point 95.7

評価のポイント
バランスと余韻がともに9.5、強さ9.0と非常に高い評価。しっかりとした複雑な要素を持ちながら、それらの絶妙な調和が余韻まで続く、完成度の高い一本です。
山田錦で造られた大吟醸です。
テイスティングノート
気品のある穏やかな香り立ち。熟したメロンや白い花のアロマに、蒸した米や和三盆を思わせる繊細な甘い香りが重なります。
口当たりは緻密でシルキー。上品な甘みと旨味が静かに広がり、きれいな酸が味わいの輪郭を整えます。
余韻は細く伸びやかで、透明感を保ちながら長く続きます。
おすすめの飲み方・ペアリング
濃醇でまろやかな飲み口を、冷酒で楽しむのがおすすめです。
真鯛の昆布締め、甘鯛の酒蒸し、オマール海老のレモンバターソース、シーフードプラッターなどと好相性。淡白なシーフード料理と合わせたい一本です。
1位タイ 鍋島 大吟醸|Japan Cellar Point 95.7

評価のポイント
複雑さ9.5を筆頭に、バランス、個性、余韻もすべて9点以上という圧倒的な高評価。総合的な完成度の高さが、Japan Cellar Point 95.7というスコアに表れています。
山田錦を使用し、醸造アルコールを添加して造られた大吟醸です。
テイスティングノート
ライラックやアカシアの蜜、熟した洋梨や完熟メロンを思わせる豊かな果実香に、上品な米の甘い香りが幾層にも重なります。
口に含むとシルクのように滑らかで、凝縮感のある果実味と繊細な甘みが豊かに広がります。
ボリュームがありながら、緻密な酸とほのかな苦味が味わいに緊張感を与え、重さを感じさせません。多層的な香りと滑らかな口当たりを併せ持つ、完成度の高い大吟醸です。
おすすめの飲み方・ペアリング
やや辛口で、爽やかで華やかな飲み口。常温で楽しむのがおすすめです。
ふぐ刺し、のどぐろの握り、トウモロコシのフリット、キャロットラペなどと好相性。繊細なシーフードの前菜や、野菜の旨味を楽しむ料理と合わせたい一本です。
8月は95点超えの大吟醸が2本ランクイン
今回の8月ランキングでは、91点台から95点台まで、Japan Cellarで高い評価を獲得した8本が並びました。
中でも特徴的だったのが、磯自慢 大吟醸 山田錦45と鍋島 大吟醸が、ともに95.7点で1位タイとなったことです。いずれも大吟醸で、醸造アルコールを添加して造られた2本が、今回のレビューで非常に高い評価を獲得しました。
一方で、東一や奈良萬、日輪田のように、温度を上げることで豊かな旨味を楽しめる純米酒や、若波、天美、ちえびじんのように、フルーティーな香りや酸とのバランスを楽しめる日本酒も上位に入りました。
華やかな香りを楽しみたいのか、米の旨味をじっくり味わいたいのか、料理と合わせたいのか。今回の評価やテイスティングノート、ペアリングを、日本酒選びの参考にしてみてください。
Japan Cellarでは、これからもトップソムリエを含むお酒のプロによる客観評価をもとに、日本酒・焼酎・ワインの魅力を紹介していきます。
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